貴方はタンゴ・セラピーと言う言葉をご存じですか。これはロイター通信が発信した、一種のカウンセリング療法やリハビリ療法みたいなものですが、私タンゴを踊り続けて25年になりますが、タンゴがこのような事に役立っているとは思いませんでした。でも以前にタンゴ音楽を聴く事が何より好きだと言う人から「タンゴを聴いていると眠くなるんだよ」という話をよく聞きました。自分でもある種のタンゴ音楽を聴いていると頭がボーとしてきて眠くなってきます。眠くなるという事はアルファー波がガボーっと出てきて脳がくつろいできているんでしょうな。まあ人によって脳の働きが違いますから決めつけは出来ませんが、タンゴなら何でも良いという訳ではなくて、最近流行の現代タンゴは向かないと思います。音楽で言うならば、1930年〜1940年代位のダンス仲間ではちんたらタンゴと言われている「フリオ・デ・カロ」や「F・カナロ」、「ロベルト・フィルポ」等に代表されるゆっくりしたテンポの演奏がグッドですな。踊りも最近のアメリカンタンゴやステージダンスは向きません。サロンダンスの中でもミロンゲーロスタイルと呼ばれる踊り方でないとセラピーにならないんじゃないかと思います。ミロンゲーロスタイルとは本場アルゼンチンでも絶滅を危惧されている、昔ながらの本当のアルゼンチンタンゴの踊り方のスタイルです。「何故今時のタンゴでは駄目なの」と言う声が聞こえそうですが、それは実際にタンゴダンスを踊っている人達は判ると思いますが、以下に実際にロイター通信が発信した記事を掲載しますので、読んで見て下さい。

9月1日14時59分ロイター通信配信。 ブエノスアイレス8月31日ロイター発信。
アルゼンチンタンゴを踊る事の効用について アルゼンチンの首都ブエノスアイレス最大の精神科病院で、哀愁のあるアコーディオンの旋律に合わせ、患者が医師や看護師とタンゴを踊っている。イタリアやオーストラリアなど、アルゼンチンから遠く離れた国々でも、様々な治療にタンゴを利用する「タンゴセラピー」が広がっている。 ワシントン大学メディカルスクールの研究では、パーキンソン病の患者がタンゴを習う事で、体のバランスを取りにくくなる症状が改善された事が判った。 英国ではタンゴの複雑なステップが、アルツハイマー型認知症患者の記憶力向上に使われている。 またイタリアでは、体を密着させ、後ろに移動する動きに、パートナーへの信頼が必要に成るとして、夫婦間のカウンセリングに用いられている。 ウェールズに拠点を置くタンゴセラピーの国際団体で代表を務めるMartin Sotelano氏は「タンゴの利点は、患者によって踊りのスタイルを変えられる事だ」と説明。夫婦のカウンセリングではコミュニケーションを重視し、アルツハイマー型認知症の治療では基本の8つのステップに重点を置く。パーキンソン病の患者には、洗練されたしっかりとした動きを練習する事が役に立つと話した。追伸。 タンゴ・セラピーが気になってインターネットで検索して見ました。ほとんどのサイトがタンゴを踊っていれば、セラピーになるみたいな事を載せている。よりどころは上の記事がほとんどです。これは非常に危険です。私の母親は癌で亡くなりましたが、父親はインターネットで調べて癌に効くと書いてあれば、何でも試しました。病人を抱えている人はどんな記事でも藁をもすがる気持ちで何でも試そうとします。セラピーと銘打つ限りは、医師や理学療法士、看護士と連携してきちんと行なってくださいね。タンゴを知らない人がセラピーと言う言葉だけでタンゴに飛びつくかも知れません。結果何の効果も無い。後に残るのはタンゴに対する中傷だけと言う事にも成りかねません。タンゴ関係者の皆様。安易にセラピーと言わないでね。上の記事はちゃんとした大病院で医師達が行っている、ちゃんとした治療ですからね。